こんにちは、Nozomi です。
私は2021年から2022年にかけてスペインワーホリでホテルインターンを経験しました。
まだまだ情報の少ないスペインでのホテルインターンについて、私の体験談と合わせて徹底解説します!
ホテルインターンのメリット、デメリットとは・・?
スペインワーホリで仕事が見つからない?
スペインでのワーキングホリデーは、2017年から始まりました。
年数が浅いことに加え、2019年からコロナが世界的に流行したため、スペインでワーホリを経験した人がまだ少ないという現状があります。
そのため、スペインでのワーキングホリデーの認知度はかなり低く、学生ビザと同様に扱われることも。
ワーホリ・留学先として人気なバルセロナでは、ワーホリの認知度も比較的高く、日本食レストランも数多くあるため、仕事を見つけることはそう困難ではありません。
しかしそれ以外の地域では、ワーホリで仕事を見つけることはかなり難しいのが現状です。
私はスペイン第3の都市バレンシアに住んでいますが、比較的大きな都市のバレンシアでさえ、仕事を見つけるのは至難の技だと聞きます。
ご存知の通り、スペイン人でさえ仕事を見つけるのが難しいこの国で、得体の知れないビザを持った外国人が仕事を見つけるのはいかに難しいか、想像に難くないと思います。
コネ社会のスペインなので、仕事を見つけたい人は、できる限りたくさんの人とのコネクションを作り、仕事を探しているアピールをすることが大切です。
運とタイミングが全て、それがスペインワーホリ。と言っても過言ではないかも知れません。
コネクション作りの場としておすすめなのは、インテルカンビオ(言語交換会)です。
インテルカンビオでは、外国語に興味がある・学んでいるスペイン人と、外国人が交流することができます。
私は何度か行ったことがありますが、日本語を勉強したいスペイン人や、様々な国から来た人々と知り合うことができました。
Webで【都市の名前、intercambio 】と検索すると、いつどこで開催しているか見つけることができますよ。
ホテルインターンとは
スペインでのインターンを探すと、ホテルでのインターンの案件がほとんどだと思います。
四つ星・五つ星のホテルのみを取り扱っているので、スペインの高級ホテルで働くことができるのが、このホテルインターンの強みですね。
ホテルでのインターン部署は、フロント・飲食部門(ホテル内のレストラン)・客室部門があり、希望やスペイン語レベルによって配属が決まります。
必要なスペイン語レベルは、フロントでC1、飲食部門でB2、客室部門だと求められるスペイン語レベルはそれほど高くはありません。
とはいえ、申し込む際にDELEなどの資格や語学レベルを提示する必要はなく、自己申告制でした。
ホテルによってはオンラインでの面接があるところもあるようです。
インターンでは、研修として初めに数ヶ月語学学校に行き、必要なスペイン語を身につけます。(どのくらいの期間学校に通うかは、スペイン語レベルによって異なります)
語学学校終了後、晴れてホテルでのインターンが始まります。
ワーホリビザは1年間なので、2〜3ヶ月語学学校に通い、最大9〜10ヶ月のホテルインターンをすることができます。
選択するインターン期間によって金額も異なるので、どのくらいホテルでインターンしたいかどうか事前に考える必要がありますが、長く契約していれば、早く切り上げても問題はありません。
ホテルインターンの金額
私の場合は、コロナ禍のキャンペーンがあり、6ヶ月分の料金で最大期間申し込むことができたので、2ヶ月の語学研修+9ヶ月のホテルインターンを申し込みました。
ホテルインターンは基本的に住居の提供があります。
私が実際にかかった金額はこちら。
・2ヶ月の語学学校費用
・9ヶ月のホテルインターン参加費用
・11ヶ月分の居住費
・インターン日の食費(昼間の勤務であれば、昼食提供)
・ワーホリビザ手配代行含め、ホテルインターンの手配料
これら全て込みで合計60万円
意外と安いと思いませんか?
スペインでシェアピソ(シェアハウス)を借りる場合、場所にもよりますが、1ヶ月あたり200〜400ユーロ(3~6万円くらい)+光熱費がかかりますので、それだけで最低でも40万近くはかかってしまいます。
基本的にインターンは無給ですが、ホテルによってはチップ代をもらうことができます。
ホテルインターンを選んだ理由
私は以前カナダワーホリをしていました。
カナダでは語学学校卒業後、カフェとレストランで働きました。
当時、100%英語の環境で働きたい!と思っていたので、地元のカナディアンが働くお店に必死にアプライし、素晴らしい環境で働くことができました。
今回は2回目のワーホリ。カフェやレストランではなく、もう少しレベルアップしたことがしたい!(とはいえ、スペインではカフェやレストランさえ難しいのですが。)
スペインワーホリで働くとしたら、日本食レストランくらいしか道はないことは分かっていました。
それが嫌だったので、何か他の道はないかと調べていたところ、ホテルインターンの存在を見つけたのでした。
しかも、私が選んだのはバルセロナなど働き口が多い都市ではなくバレンシアだったため、仕事を見つけるのはかなり難しいだろうなと予想していました。
ホテルで働いたこともありませんし、申し込み当時のスペイン語はひどいものでしたが、何とかなるだろう精神で乗り切りました。
私のホテルインターン体験記
申し込み時からスペイン渡航まで
ホテルインターンの応募資格としては、【その道での経験があること】、【スペイン語がある程度話せること】といった記載がありました。
私は前述のようにホテル勤務経験はありませんでしたが、学生時代に飲食店でバイトしたこと、カナダの飲食店で働いたことを経験として、飲食部門を希望しました。
飲食部門ではスペイン語レベルB2が望ましいとのことでしたが、当時の私のレベルはA2程度だったと思います。
幸いなことにレベルは自己申告制だったため、B1-2くらいと申告しました(笑)
エージェントからは、「B1あるなら、語学研修は2ヶ月くらいあれば十分でしょう」とのアドバイスをもらい、語学研修期間を2ヶ月に決めました。
語学研修場所は自由に選ぶことができるので、バレンシアを選択しました。
かなりスペイン語レベルを盛ってしまったので、渡航前はかなり必死に勉強しました・・!!
私の学校はレベル分けテストを渡航前にオンラインで行うことができ、何とかB2クラスに入ることができました。
私の勉強法や使った勉強ツールについてはこちらをどうぞ!
学歴や職歴に加え、どうしてインターンを希望しているか、また希望の部署について書く必要があります。
フォーマルなスペイン語なんてチンプンカンプンだったので、スペイン語話者の友人に手伝ってもらいながら何とか完成させました。
利用したエージェントは現地のインターン斡旋会社と提携しているため、彼らがスペイン各地にあるホテルに打診し、その返事をひたすら待ちます。
今になってはスペインらしいなと思いますが、返事がなかなか来なかったり、上司が長期休暇でいないから分からない、など音沙汰がない時間が長かったので、「本当にインターン出来るのか?」とかなり不安になったのを覚えています。
はじめに内定が降りたのは、カナリア諸島にある4つ星ホテルでした。
正直、「島かぁぁ、スペイン本土が良かった・・」と思っていましたが、インターンできるだけ良いかなと前向きに考えていました。
一般的に、マドリードやバルセロナような大都市のホテルはヨーロッパ勢に取られてしまい、しかもオフシーズン(冬)は、常夏のカナリア諸島のホテルになることが多いそうです。
そんな矢先、アリカンテの5つ星ホテルからも内定が出たとの朗報が!
アリカンテはバレンシアから電車で2時間くらいの場所にある、ヨーロッパ人に人気のリゾート地です。
ただひとつ、条件がありました。
通常ホテルインターンでは、インターン生のための宿舎が用意されているのですが、このホテルは宿舎の用意がなく、その代わりに200ユーロの支給があるとのこと。
現地のコーディネーターさん(日本人)からは、「スペインで家を探すのは大変だから、宿舎が付いたカナリア諸島にしましょう」と言われましたが、
スペイン本土が良かった私は、迷わず「家は自分で何とかしますので、アリカンテにしてください!!」と即答しました。
(場所にもよりますが、200ユーロで家を探すのはとても大変なので、正直宿舎付きのホテルがおすすめです。)
後々、バレンシアにいる間に現地で恋人ができ、アリカンテとバレンシアを往復することが多かったので、本当にアリカンテにして良かったと思っています^^
語学研修 in バレンシア
インターンのプログラムに組み込まれた語学研修だったので、ホテルで使う表現などを学ぶのかと思っていましたが、内容としては普通の語学留学と変わりませんでした。
私はバレンシアにあるHispaniaと言う語学学校に2ヶ月間通いました。
1日に2コマ(1コマ2時間)の授業があり、人数は4〜最大10人の少人数で行われます。
B2クラスでは文法を学びながらも、デスカッションを通し、かなり発言が求められる環境でした。
生徒と先生の距離が近く、分からないことがあればその場で質問できたのがとても良かったです。
国際色も豊かで、私のクラスにはヨーロッパ各国から来た生徒が多く、それに続いて中国人やアメリカ人、稀にアジア各国の人というバランスでした。(レベルや時期によっても変わると思います)
バレンシア滞在中は、学校が手配している学生アパートで過ごしました。ハウスメイトはオランダ人・ロシア人・イタリア人・モロッコ人など。
若い人が多かったので、うるさくて勉強に集中できない日も多々あり。(泣)
バレンシアにいるうちに、アリカンテでの家を探さなければならなかったので、決まるまでは結構ストレスでした。。
スペインでの家探しといえば、Idialista(イデアリスタ)が主流です。
いいなと思った家があったら、オーナーにメッセージを送るか、直接電話します。
これがまぁ返信が来ないこと、、!(スペインあるあるなので、めげずに数当りましょう!)
オーナーから晴れて返信が来たら、通常は見学のアポを取って見学に行き、気に入れば契約という流れになります。
私はバレンシアでアリカンテの物件を探しており、見学のためにアリカンテまで行きたくなかったので、見学なしで家を決めました。(これ結構勇気いります。写真がかなり盛れてることが多く、行ってみたらかなり古かった、などもザラにあるので、可能な限り見学に行くことをお勧めします!)
インターン開始と思いきや・・
語学学校を卒業後、すぐにアリカンテに引っ越しました。
コーディネーターさんに伝えられた日程にホテルに行きましたが、何とインターンを担当している上司が長期休暇中でいないとのこと。散々緊張して向かったのに、「インターン?聞いてないけど?」みたいな感じだったので、かなり焦りました。(泣)
何とか翌日からインターンを開始することができ、2〜3日が経った時のこと。
ホテル側から「社会保障番号(El numero de seguridad social)がないとインターンをさせてあげられないから、エージェントから貰ってきて!」と。
エージェントに伝えると、「それはホテル側の仕事だから、ホテル側に用意してもらって」とのこと。
突然の板挟みを喰らったあげく、結局自分で社会保障番号を取得したのですが、これがかなり手こずりました!!!(今でも思い出すだけで嫌です笑)
Seguridad social という所で手続きをするのですが、そこで働く人たちでさえワーホリビザのことを知らず、またしても「これは君じゃなくてホテル側がやることだ」とのことで中々動いてもらえず。
手続きをするのに予約を取る必要もあり、それもまた一苦労。
バレンシアから彼が来て助けてくれたこともあり、数日後に何とか社会保障番号を取得することができましたが、スペインの役所は何かと不便だし不親切だしで、不安と怒りでかなりイライラさせられました。
アリカンテは小さな街なので、日本人もほとんど住んでいません。
街の規模や、ホテルの対応によって、どこまで自分でやる必要があるかが変わるので、これからインターンをする方の幸運を祈るばかりです。
ホテルインターンの実際
私は5つ星ホテル内にあるレストランでインターンをしました。
基本的には8時間勤務の週5日なので、フルタイムと同じです。
雇用スタッフは週休に加え年間45日(!)の休暇がありますが、インターン生には適応されないので、休みが欲しい時に上司に相談すると言った形でした。
仕事内容ですが、朝は宿泊客のモーニングビュッフェでひたすらコーヒー紅茶、プレートを運んだり、注文を伺ったりします。ルームサービスに出向くこともありました。
基本的にはウェイトレスの仕事と同じで、席の準備や掃除も行います。
午前中のモーニングが終わると、早めの休憩(1時間)に入ります。大体のビュッフェの残りを食べることが多かったです。
休憩後は午後のレストランの開店に向けて準備をします。
開店後はレストランでの仕事となり、ウェイトレス業務の他にお酒を作ったりコーヒーを淹れたりもしました。
インターンなので、誰かしら他のスタッフが近くにいることが多いので、分からないことがあればすぐに聞くことができました。
みんなとーっても優しくて、日本のような上下関係もなく、お局様的な人もいませんでした。
難しかったことといえば、英語とスペイン語の瞬間的な使い分けです。
ホテルなので、外国人観光客が多く、朝は宿泊客を接客するため英語を使うことが多いですが、昼間のレストランはスペイン語も英語も入り混じります。
このテーブルは英語で、となりはスペイン語で、たまにフランス語で話しかけられたり・・・って感じだったので、たまに自分がどっちの言語を話しているのか分からなくなることもありました(笑)
食材名ももちろん分からないので、新しいメニューが出たらその都度調べたり、どんな料理か聞いて覚えたりしました。
チップについてですが、月によってかなり差がありました。
40ユーロくらいの時もあれば、100ユーロもらえる月(ホリデーシーズン)も!
前述の通り、私がインターンをしたホテルでは月200ユーロの支給がありましたが、働きぶりを買ってくれた上司。何と支給金額をかなりあげてくれました♪ 本当にありがたい・・!
かなり面倒見の良い上司だったので、何かと気をかけてくれましたし、インターン後も残って欲しいとまで言ってくれましたが、スペインという国はそう簡単に外国人を働かせはしません(泣)
就労ビザがないと雇うことができず、かと言ってホテル側が私のビザを手配することもないのが現状です。
そうしてあっという間に月日が経ち、現在はインターンを終えバレンシアに住んでいます。
ホテルインターンのメリット
ホテルインターンの一番のメリットは、やはりワーホリでは絶対に就労できないような高級ホテルで、スペイン人に囲まれて働く経験ができること。
まして、スペイン語が流暢に話せなければ、小さなレストランで働くことすら難しいですので、拙いスペイン語でもそのような環境に身を置くことができるのはかなり貴重だと思います。
また、高級ホテルですので、きちんとした接客やフォーマルなスペイン語を身につけることができます。
同僚たちやお客様とスペイン語でコミュニケーションをとることで、私のスピーキング力やリスニング力は圧倒的に伸びたと思います!
また、スペイン人同僚と仲良くなることができ、コネクションが広がること。
地元のスペイン人だからこそ知っていることも教えてくれますし、その後の仕事探しや引っ越し、事務手続きなんかも助けてくれることでしょう。
スペイン人は優しい人が多いので、助けを求めれば力になってくれますよ^^
さらに、一流ホテルですので世界中のお客様が訪れます。お客様とコミュニケーションをとる中で、様々な国の国民性が見えたり、興味深いお話を聞けるのも楽しいポイントです。
国によって、面白いくらい食事マナーが違ったり、注文するものが違ったりします。
お客様側からしても、日本人が働いているのがとても珍しいからか、興味を持ってくれる方も多くいました。
最後は、スペインの料理をたくさん知ることができること!
食いしん坊の私にとってはかなり嬉しいポイントでした。
食材の名前や調理法を知ることができるので、レストランに行った時も選ぶ幅が格段に広がります。
毎日のように味見をさせてもらうことができたのも楽しい思い出です。
ホテルインターンのデメリット
デメリットとしては、まずご存知のようにほぼ無給であること。
家賃はかからず仕事中の食事提供があるので、暮らすだけなら出費は少ないですが、スペインにワーホリしてきている以上色々な場所を旅行したいですよね。
週40時間の勤務なので、ダブルワークするのもなかなかハードなところ。
私は夜など空いた時間にオンラインでできる仕事をしていました。
旅行やショッピングも楽しみたいのであれば、ある程度の貯金をしておくことが大切です。
長期のインターンではなく、【半年だけの契約にして、その後バルセロナなどで仕事を探す】のもアリだと思います◎
ただ繰り返しになりますが、スペインで仕事探しをするのは難しい上に、期限が残り少ないビザでは雇ってくれるかどうか、が不安ポイントではありますね。
もう一つのデメリットは、ワーホリに行く前からある程度のプランがあることで、ワーホリ中の自由な選択が出来なくなること。
ある程度プランが決まっている方が安心!という方なら良いと思いますが、ワーホリをする方はチャレンジや冒険が好きな人が多いはず。
選んだ土地が合わなかったとか、良縁があり他都市で仕事のチャンスがあったとか、恋人や友達ができインターン先の土地に行きたくなくなってしまった・・・などなど、ワーホリ中はたくさんの予期せぬイベントがあると思うんです。
そんな予期せぬイベントがあっても、インターンは待ってくれません。
もちろん、インターンを早めに切り上げたりすることは可能ですが、申し込んだお金が返金されることはありません。
実際私はワーホリ後もスペインに残ることに決め、バレンシアでの新たなビザの申請手続きなど忙しかったため、1ヶ月だけ早めてインターンを終えました。
ホテルインターンはこんな人におすすめ
ホテルインターンについて、私の経験談とともに詳しく書いてみました。
少しでもホテルインターンがどのような感じかイメージできれば良いなと思い、メリットだけではなくデメリットも考えてみました。
ホテルインターンは、一流ホテルで働いてみたい人や、スペインでの接客及びフォーマルなスペイン語を身に付けたい人、人と少し変わったことをしたい人にオススメです。
大変なことはありましたが、やはり経験して良かったと思えるホテルでのインターン!
スペインワーホリやホテルインターンを考えている方の参考になれば嬉しいです♪
また、今回私が利用したエージェント名は伏せましたが、気になる方は私のInstagramからメッセージしてくだされば返信できますので、質問がある方も含めお気軽にどうぞ^^
Nozomi
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